2009年6月24日水曜日

第9週 コンセプト発表準備

今週は来週のコンセプト発表に向けての準備が主な作業です。
先週17日が豚インフルエンザによる臨時休校だったので2週間ぶりの授業でした。


グループごとに制作してきたラフなプロトタイプを並べて検討します。
2週間あいたせいか、しっかり作り込んでくるグループが多くありました。
その中で、全体の参考になるグループには簡単に発表してもらいました。









授業の後半では、山崎先生から「アイデアをかたちに起こしていく過程」でのポイントについて講義がありました。
■イメージや気持ち、感覚からのアプローチ
■身体や空間からのアプローチ


プロダクトや画面の見た目における新しさ提案するために、上記のようなアプローチを考えながらかたちに情報を持たせます。これを「メタファーを取り入れる」と言ったりします。


リチャード・サッパーのケトルはメタファー(ニワトリのイメージ)を上手く取り入れており、見た目の面白さや機能性に結びつけています。


(参考)
昨年度の
情報デザイン論及び演習2のブログ
メタファーについて

KDDI:
実空間透視ケータイ(AR:拡張現実)
画面インターフェースに関する、身体・空間からのアプローチの例




来週はコンセプト発表です

(TA深井)

2009年6月10日水曜日

第8週 5つの提供価値

前週に引き続き、グループごとの話し合いが中心でした。
コンセプト評価の結果を参考にアイデアを一つに絞り込み、「5つの提供価値」を考えます。
提案するシステムやサービスがユーザーに訴求できるポイントをまとめておくことで、コンセプト・方向性をより明確にします。
提供価値をしっかりまとめておくと、プレゼンテーション(初見の人への説明)もラクになります。ほとんどのグループがいままでにない新しいものを提案するので、
「私たちが提案するのはこういうもので、ユーザーにとってはこんな価値があります」
という説明が必然になりますが、箇条書きにしておくと伝えやすいと思います。




全体を見渡すと手を動かさずに頭だけで考えている人が多いようです。
吉橋先生曰く、
世の中には(例えば企業とかには)頭で考える人(皆さんよりも専門的でそれに長けているひと)は「たくさんいる」そうです。
デザイナーの武器は、手を動かしながら(ビジュアルを起こしながら)クリエイティブにモノづくりを進めていけることだと思います。スケッチを描きながら、ペーパープロトタイプを壊しながら、頭で考えるだけでは思いつかない魅力的なモノの提案を目指しましょう。




今回の提供価値を踏まえ、来週までにプロダクトのスチレンモックや画面イメージのラフレンダリングをしてくることが宿題です。

吉橋先生の紹介で、多摩美の情報デザイン学科の授業、
「経験デザイン」ブログのリンクを追加させていただきました。

(TA深井)

2009年6月3日水曜日

第7週 ユーザー評価

今週はグループごとに各自が制作してきたペーパープロトタイプを用いて具体的なアイデアの話し合いです。









授業の後半は八木先生の「ユザー評価」に関する講義がありました。
「ユーザビリティ」の基本から商品開発の各段階における評価手法まで、前回に引き続きとても幅広い内容でした。

最後に認知的ウォークスルーに関するワークショップを行いました。
「ノーマンの7段階モデル」を参考に家電製品のインターフェイスを検証します。機械を利用するために人が行っている「機械との対話」を細かく噛み砕き、シートに記入しながら問題点を探ります。八木先生の示す改善例も参考に、製品の使いやすさについて考えました。




家電製品や情報機器の操作に慣れている人たちは、機械側が発する情報が的確でなかったり不足していても、予想や少ないフィードバックをもとに大半のものを使いこなしてしまいます。そういった人間の適応力を当てにしたものづくりをすると、ユーザーにとって使いづらく、満足度の低いものになってしまいます。エラーを招く原因にもなったりします。多くの人にとって使いやすいものを提案するために、ユーザビリティに配慮し、ユーザー自身による評価を行う必要があります。

たとえば、「この○○○(ウェブサイトや情報機器など)使いにくいな」と思ったら今回の講義やワークショップの内容を思い出しながら原因を考えるなどしてみて下さい。意外と多く見つかると思います。



来週までにペルソナに近い人物に対して各グループのコンセプト、ペーパープロトタイプ、シナリオを説明し、評価をしてもらうことが宿題です。

(TA深井)